悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
これから王宮にいる間はクラークが護衛騎士となるので、隙間時間に探すのも一層動きやすくなるだろう。

「正午前に戻ってくるミッシェル様のご移動であれば、ここから見られそうです」

横から覗き込んだクラークが、メモ帳に指を差す。

さすがは近衛騎士隊長だ。護衛指示の場に居合わせたり、もちろん情報だって把握しているのだろう。

「あ、ほんとですか? それなら食事作法の授業前に間に合いそうですね!」

「それにしても、お前は図面作成の能力が壊滅的ですね。どれ、また私が書き直しましょう」

「心強いですクラーク様! ありがとうございますっ!」

「ミッシェル様のことです、当然です」

クラークが手帳をテーブルに広げ、ペンを走らせていく。

二人によって、この『ミッシェル様を見守る会』第一号のメモ帳の内容は仕上がっているのだ。



だが、聞いていた騎士たちは「なぜストーカー行為について真剣に語り合っているのだろう」と困惑していた。



◆§◆§◆



その週の休日前、王宮でパーティーが開かれた。

第二王子の婚約者として登城したアメリアは、残念だという思いから溜息が止まらない。

「どうしてミッシェル様がいないの……」

「そのお気持ち、よくわかります」

生真面目に頷くクラークの近くで、警備中の兵がまたしても困惑の目を向けていた。

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