悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「ミッシェル様のことで何か情報が!? 今日、もしかして会えたりするのですか!? あいたぁっ」

素早く彼の手が伸びて、またしても頭を鷲掴みにされてしまった。

「エ、エリオット様っ、この場での頭ガシッはまずいかと!」

「ああ、すまないな。愛おしすぎてつい」

「目が殺気立ってますけど!?」

まずいと言っているのに、エリオットはぎりぎりと頭を締め付けてくる。

助けを求めても、クラークは『自業自得です』と言わんばかりに細く息を吐くばかりで――。

(あ。もしかして、またミッシェル様に嫉妬を……?)

ふと、以前にも言われたことがあったのを思い出す。

推測に至った途端、アメリアはかぁっと頬を赤くした。うぬぼれだろうかと思ったが、確認せずにいられなくなる。

「……あの、ミッシェル様に焼きもちを焼いちゃった?」

エリオットが固まった。

「そ、その、えと……男性での推しはエリオット様、よ……?」

恥ずかしながら伝える。上目遣いに赤い目を向けると、エリオットの目元が赤くなった。

「……その『推し』というのは、例のファンか?」

「そ、そうよ」

「男では、俺か初めて?」

「お、男の人の推しなんて生まれて初めてよっ」

だからアメリアも、時々よくわからないくらいどきどきするのだ。恥ずかしさに手を振り払ったら、エリォットの手はあっさりと放れる。

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