悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「わ、私そんな雰囲気出してないですっ」

「お前の場合、全部顔に出るんです」

「たしかに。意外と全部出るよな」

エリオットが喉の奥で笑っている。

掴んでいる腕からもそれが伝わってきて、アメリアは言葉も出なくなる。何やら分かり合っている男たちが憎たらしい。

「それでは、私は離れたところから警護いたしますので」

「ああ、俺の部隊の者達も近くにいるから問題はないと思うが。この前も話した通り警護にあたっている間はお前に指示権を与える。騒ぎがあった場合には、俺が指揮に戻る」

政治をメインでみている未来の国王と、軍事面から王家に貢献している第二王子。両陛下も兄のマティウスも、とても頼もしく思っていることだろう。

そんな尊敬できる人が、アメリアを妻に欲しているのだ。

(……彼のためにも、今日はがんばらなくちゃ)

颯爽と離れていったクラークに『またあとで』とも言えなかったアメリアは、改めて気を引き締める。

王妃と合流したのち、エリオットとの挨拶周りがスタートした。

目的は、第二王子の婚約者として他国の方々にも顔を知ってもらうことだ。話してはすぐに移動、というのが繰り返された。

マティウスとミッシェルの社交を眺めていたせいだろう。

このパーティーではやたら軍事方面の者たちの参加が多いことに気付けて、その違いには驚いた。

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