9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
「けれど、ご自分の美しさに気づかれていないようでしたら、侍女として腕が鳴りますわ。これから完璧にお支度をして、セシリア様ご自身が美しさをお認めになるように仕立て上げてみせます」

エリーは絶え間なく手を動かしながら、他にも様々な話をしてくれた。

オルバンス帝国の特産物や、祭りごと、王族についてなど。

どうやらデズモンドは第二皇子だが、戦争での功績をたたえられ、二歳年上の兄を差し置いて皇太子に抜擢されたらしい。

また、すでに侯爵家に降嫁している四歳年上の姉もいるようだ。

エンヤード城では侍女たちにすら疎まれ敬遠されていたセシリアにとって、こんなにも朗らかに話しかけて来てくれるのは新鮮だった。

セシリアはすぐに、エリーのことが好きになる。
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