9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
ハハハ、とグラハムが爽やかな笑い声を上げる。
(そんな……。女性を抱いたのが初めてというのは、本当だったのかしら?)
あれほどの美男で権力もある男である、女性の匂いが今まで一度もないというのは解せない。
男好きなら納得するが、彼がそうではないことは、セシリア自身が実証済みだ。
困惑していると、グラハムにポンと肩に手を乗せられた。
「弟のことは、私もずっと心配していたんだ。何をやらせても完璧で、抜け穴などないような出来のいい男だ。だがいつかほころびが出てしまうんじゃないかと、私は兄として懸念している。君のような女性が近くにいるなら安心だ。どうか、あいつのことを頼むよ」
「はい……」
「じゃ、またね」
涼しい笑顔を残して、グラハムは廊下の向こうに遠ざかっていった。
(そんな……。女性を抱いたのが初めてというのは、本当だったのかしら?)
あれほどの美男で権力もある男である、女性の匂いが今まで一度もないというのは解せない。
男好きなら納得するが、彼がそうではないことは、セシリア自身が実証済みだ。
困惑していると、グラハムにポンと肩に手を乗せられた。
「弟のことは、私もずっと心配していたんだ。何をやらせても完璧で、抜け穴などないような出来のいい男だ。だがいつかほころびが出てしまうんじゃないかと、私は兄として懸念している。君のような女性が近くにいるなら安心だ。どうか、あいつのことを頼むよ」
「はい……」
「じゃ、またね」
涼しい笑顔を残して、グラハムは廊下の向こうに遠ざかっていった。