9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
これも先ほど、エリーから聞いた話だが、オルバンス帝国には魔法を使える者が少ないらしい。

だから魔法を使える者は重宝されて、大魔導士エンリケなる者は侯爵位まで与えられているとのこと。

亡くなった現皇帝の正妃もかなりの魔法の使い手で、それゆえ正妃に抜擢されたらしい。

デズモンドは暗黒魔法を使えるし、ループ人生の中で、魔法によってエヴァンを殺された経験もある。

彼が兄皇子を差し置いて次期皇帝に抜擢されたのは、強大な魔力を保持していたことが要因とも見て取れた。

だからセシリアは、考えたのだ。

王城までセシリアを迎えに来たデズモンドは、昨晩抱いた女が聖女だったことを、何らかの伝手で知った。

おそらく、閨事の際に、あの聖杯の痣を見たのだろう。

エンヤード王国の聖女が強大な魔力を持つというのは、有名な話。
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