9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
魔導士として落第の烙印を押され、かつて城から追い出されかけたこともあるが、気さくで陽気な彼の人柄を気に入っているデズモンドが、側近として引き留めた。

デズモンドにとっては親友とも呼べる存在で、立場ゆえ他人には決して持ちかけられないような相談も、腹を割って話すことのできる間柄だ。

「ひとつ、気になることがある」

「何でしょう?」

「セシリアはなぜ、婚約者を裏切って俺に抱かれたのだろう? 気安く不貞を働くような女には思えない」

「エンヤード王もおっしゃっていたでしょ? エヴァン王太子に嫌われてないがしろにされていたみたいですよ。それで嫌気が差したってところじゃないですか? 調べたところによると、あの王太子こそ、セシリア様の前で堂々と不貞ばかり働いていたようですよ。声しか聞いてないですけど、なんかちょっとめんどくさそうな人でしたよねー」
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