9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
死後彼女の遺体を調べたところ、死に至る暗黒魔法を使ったものにのみ現れる、独特の黒い魔法班が舌に現れた。

魔法班とは、魔力によって死した者に死後現れる死斑である。

さらには、部屋の奥にあった隠し部屋から、ナイフでズタズタにされたデズモンドの母の肖像画が発見された。

暗黒魔法でデズモンドの母を殺したのは、正妃だったのだ。

表では優しさに満ちあふれた慈悲深い正妃を演じながら、内面では、彼女から父皇帝を奪った母を憎しみ抜いていたらしい。

厳重な捜索がされたが、正妃に暗黒魔法をかけた者は、いまだに分かっていない。

正妃を信じ切っていたデズモンドは、それ以来女という生き物に嫌悪感を抱くようになった。

ちょうど同じ頃、将来を期待されていた彼に言い寄る女があとを絶たなかったのも、一要因である。
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