9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
だがそのエヴァンはセシリアを忌み嫌い続け、心に寄り添ってくれることなど皆無だった。
悲しくてつらいけど、それが自分の定め。
そう自分に言い聞かせ、嵐のような人生を生きてきた。
だけど目の前のこの人は今、濁りのない瞳をして、手を差し伸べようとしてくれている。
どう答えたらいいか分からず、セシリアがデズモンドを見つめたまま放心していると、ふいに彼がセシリアの胸のあたりに視線を移動させた。
それからわずかに顔を赤らめ、急くようにして立ち上がる。
「――これ以上ここにいたら、去りがたくなる。もう行くぞ」
「あの……!」
気づけばセシリアは、ドアに向かう彼を、立ち上がって呼び止めていた。
デズモンドが足を止め、こちらを振り返る。
「どうかしたか?」
「……また、明日も来てくださいますか?」
するとデズモンドは、空色の瞳をわずかに見開いた。
悲しくてつらいけど、それが自分の定め。
そう自分に言い聞かせ、嵐のような人生を生きてきた。
だけど目の前のこの人は今、濁りのない瞳をして、手を差し伸べようとしてくれている。
どう答えたらいいか分からず、セシリアがデズモンドを見つめたまま放心していると、ふいに彼がセシリアの胸のあたりに視線を移動させた。
それからわずかに顔を赤らめ、急くようにして立ち上がる。
「――これ以上ここにいたら、去りがたくなる。もう行くぞ」
「あの……!」
気づけばセシリアは、ドアに向かう彼を、立ち上がって呼び止めていた。
デズモンドが足を止め、こちらを振り返る。
「どうかしたか?」
「……また、明日も来てくださいますか?」
するとデズモンドは、空色の瞳をわずかに見開いた。