9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
図書室からの帰り、セシリアはひとりで後宮の回廊を歩んでいた。

セシリアに向けられる妃たちからの視線は、相変わらず冷ややかなものだ。

部屋に戻ると、エリーが家具を移動しての大掃除中で、なんとなく入りづらくなる。

エリーはもともと綺麗好きだが、デズモンドが毎夜セシリアの部屋に来るようになってからは、前にも増して気合をいれて掃除するようになった。

(終わるまで、外で待っていましょう)

中庭にある噴水の脇に腰かけ、セシリアは湧き立つ水を眺めながら時間をつぶすことにした。

そして、久しぶりにエヴァンのことを考えた。

エヴァンと新たな聖女の婚約の儀は、いつ頃だろう?
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