9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
「もとから君の目は魅力的だったが、この頃さらに輝きを増すようになった。まるで宝石を見ているようだ」

ひたむきな視線を向けられ、セシリアは目のやり場に困った。

「あの……。それで、新薬の開発については……」

「もちろん許可しよう。明日すぐに研究所に話をつけておく」

「まあ……ありがとうございます!」

セシリアはパアッと花開くように顔を輝かせた。

そんなセシリアを、デズモンドはやはりうれしそうに微笑みながら見つめている。

「その代わりといってはなんだが、俺も君に許可してほしいことがある」

「何でしょう?」

「今度、一日君と過ごしたい。いいか?」

(それって……)

まるで口説かれているかのようだ。

デズモンドは懐が広く、大人で、名実ともに次期後継者にふさわしい男である。
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