9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
きっと、誰にでもこのように親身に接するのだろう。

今だけは、期せずして異国から連れ帰ってしまったセシリアに、特別優しくしてくれているけれど。

勘違いをしてはいけないと自分に言い聞かせても、顔が赤くなるのは食い止められなかった。

どうにか首を縦に振るのが精いっぱいである。

「それは、肯定の返事ということで合っているか?」

「合っています……」

「それは光栄だ。楽しみにしておくよ」

デズモンドが、セシリアから視線を外さないままそう言った。
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