9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
「後宮内で流行りつつあったけれど、数日前に薬師が新薬を処方してからピタリと収まったのよ。王宮薬師って優秀なのね」

「そうだったのですね。おふたりのお元気なお姿がまた見られて、私はうれしいです」

昨日まで寝込んでいたのが嘘のように、おしゃべりに興じているレイディアとクリスティンを見て、セシリアは心の底からうれしく思った。

(これで、エヴァン様を二度も殺したあの疫病の流行を防ぐことができるわ。王宮だけでなく、早く巷にも薬の作り方を広めなきゃ。またデズモンド様にお願いしてみましょう。何だか、聖女だった頃より、今の方がよほど聖女らしいことをしているみたい)

王宮に街の薬師たちを招待して、長期風邪の薬の調合方法の講習を開きたいと言うと、デズモンドは快く承諾し、手はずを整えてくれた。

さらには緊急予算会議を開いて、調合薬品を大量に揃える資金を捻出してくれる。
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