9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
妃たちに蔑ろにされていると聞いた当初は不安を覚え、そのうちデズモンドが妃たちに牽制をかけねばと身構えていたが、セシリアは自らの力でそれを打破した。

(儚く見えるのに、本当は誰よりも強い)

そんな彼女の隠れた強さも、デズモンドを魅了してやまない。

夜の異国の酒場で、あの奥深いエメラルドグリーンの瞳に魅せられたときから、それは予見していた。

ときにはあどけない少女のように、ときにはドキリとするほど年増の女にも見える、不思議な女性。

唯一無二の聡明さと美しさを兼ね備えた彼女が、喉から手が出るほど欲しい。

正直、一度彼女の肌の温もりを知ってしまったあとで、自制をする日々は地獄だった。

だがデズモンドは、彼女の心を手に入れるまでは抱かないと固く心に誓っていた。
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