しづき
「しづき…しづき…っ」
すべての思考が綺麗に浄化されていく。
ぼくの生きた意味が、すぐそこにあった気がした。
癒されていたのはぼくの方だ。
優しくて、ちょっと頑固で
笑顔がものすごくかわいくて。
「汐月…」
華奢な後ろ姿。
かき抱いてしまいたい。
普段ならそう思うはずなのに、今は違う。
「頑張れ」
精一杯、心の中で背中を押した。
汐月の未来が明るいものとなりますように。
茨の道でも歩いていけますように。
ぼくのことを…忘れませんように。