しづき



願いを込めて、その背中を見つめた。



涙はいつのまにか乾いていた。





「だいじょーぶだよ、汐月」





こぼれた言葉は

夏の朝に溶けていった。





ぼくは車へ向かう。


帰ったらなにをしよう。



汐月の残り香でも嗅いで、眠ろうか。



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