エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
リビングのソファだと並ぶ形になり話をしづらいので、ダイニングテーブルで向かい合う。

まずは一哉が切り出した。

「澄夏が離婚したいとまで思う問題や不満についてはいくつか心当たりはあるが、澄夏の口からはっきり聞きたい。その上で今後改善していくと約束するから、やり直して欲しい」

澄夏は目を見開いた。

一哉が離婚したくないと思っているのは前回聞いたが、今の言い方は全て澄夏に譲歩するようなもの。

(どうしてそこまで……)

戸惑うものの、澄夏も自分の気持ちを伝えると決めている。

「私が上手く伝えられなかったから誤解させてしまってごめんなさい。離婚を考えたのは一哉さんに原因がある訳ではないの」

一哉の顔に戸惑いが浮かぶ。それならなぜ?と言いたげだ。

「この前も少し話したけど、お父さんが落選してからずっと考えていたの。一哉さんにとって私は必要なくなったんじゃないかって。私たちはお見合いで、お互いの家の利益の為に結婚したでしょ? でも今の岩倉家は須和家の役に立たないのかもしれない。少なくともお父さんが今の状態では無理だと思った」
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