エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
「状況が変わったのはその通りだが、だからといって澄夏との離婚を考えたことなんてない。むしろ支えたいと思ってたよ。実際は仕事ばかりで力になれていなかったけど」

「一哉さんはそう思ってくれていても、お義父さまは今の状況をとても心配しているみたい。実家に帰る前にお義母さまから連絡があってそう言っていたの。その話を聞いたとき私は当然だと思った。一哉さんだって本当は分かってるでしょ?」

「母が澄夏に連絡したのは聞いた。嫌な思いをさせて本当にごめん。母には夫婦の問題に余計な口出しはするなって言ってあるし、父には俺からしっかり説明するつもりだ」

「説明って?」

「俺が絶対に澄夏と離婚したくないとはっきり言う」

一哉の目は真剣で、その決意はとても固いように見える。

「……私と離婚した方が一哉さんはメリットが大きいのに」

彼は心外だとばかりに顔をしかめる。

「メリットなんてなにもない。俺には澄夏が必要だ、失いたくない」

「それなら南雲さんはどうするの? 彼女とは同僚以上の関係なのでしょう?」

「え? 南雲さん? ……澄夏、なにを言ってるんだ?」
< 128 / 227 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop