エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
くすぐったいけれど嬉しい。彼が離れるのと同時に瞑っていた目を開くと、彼が囁いた。

「澄夏、愛してるよ」

澄夏の頬にかっと熱が集う。一哉がくすりと笑った。

「可愛い、赤くなってる」

そう言う彼はあまりに幸せそうな表情で、澄夏はますます恥ずかしくなった。

「だって、一哉さんが赤くなるようなことを言うから」

一哉は優しく目を細めた。片手で自分の体重を支え澄夏に負担がからないようにしながら、もう一方の手で澄夏の髪を撫でる。

「気持ちは伝えるようにしようって決めたから実践してる。澄夏も言葉にして欲しいって言っただろ」

「そ、そうだけど」

だからと言って、いきなりこんなに甘くなるなんて、どうしていいのか分からなくなる。

嬉しいけど照れてしまって、駄目。

「澄夏からも伝えて欲しい」

一哉は澄夏に触れたまま言う。そう言えば先ほどから、彼は常に澄夏に触れている。これも愛情の表れだろうか。

「一哉さんが好き。大好き」

彼は顔を輝かせた後、澄夏をうっとりさせる甘くて深いキスをした。

「あっ、ああ……」

澄夏は一哉の丁寧すぎる程執拗な愛撫に翻弄されて、絶え間なく声をあげていた。
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