エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
澄夏は呆気にとられて言葉を失った。発言の内容はもちろんだが、彼女のあまりにも堂々とした態度に驚愕したのだ。

(どうしてこんなことを言えるの?)

澄夏の常識からすると考えられないことだ。

「以前にもお話ししましたよね。私は須和さんを尊敬し慕っています。ソウルメイトとすら感じているんですよ」

動揺する心を落ち着かせようと澄夏は息を吸った。彼女のペースに巻き込まれるのはよくない。

「ソウルメイトというのはよく分りませんが、それよりも今は仕事中ではないんですか? あなたが今ここで家庭を壊すような発言をしていると、夫は知っているのですか?」

予想外の発言ばかりをする真咲のペースにのまれてはいけない。

「私は今日休暇を取っているんです。須和さんには事後報告するつもりですよ」

真咲は後ろめたさなど感じさせない平然とした顔で返事をする。

「夫に話して問題にならないと思っているんですか?」

「ええ、私の気持ちを理解して貰えると思います」

惑わされてはいけないと思いながらも、真咲の自信に溢れた態度を見ていると気持ちが揺らぐ。

(一哉さんは本当に彼女の行動を納得してるの?)
< 184 / 227 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop