エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
上司に釘を刺されたからか、真咲が一哉の帰りを待ち伏せしたり、日中澄夏を訪ねて来るというようなことは、今のところ起きていない。

高畑の話では意気消沈した様子で、仕事にも精彩を欠いているらしい。

(まだ完全に安心はできないけど、これで終わったんだよね)

どうかこれからは一哉を忘れて、以前のように仕事に邁進して欲しい。

そしていつか彼女を愛してくれる相手と出会ってくれたらいい。そんな風に思うのだ。

無理せずに自然とそう思えるのは、夫婦仲がよく満たされているから。

一哉のおかげで人を恨まず幸せを願える。そんな自分に満足している。



一哉は新部署に対応する為に、半月ほど毎日終電だったが、八月に入ると少し余裕が出来た為、各自スケジュールを組んで取る夏季休暇を取得して、夫婦で帰省することにした。

三泊四日の予定で一日目は別行動、二日目は一哉が澄夏の実家に。最終日に澄夏が一哉の実家に行くという予定だ。


澄夏は初日、久々に瀬奈と会う約束をしていた。離婚騒動のときに相談に乗って貰ったし、その後の説明をしたいと思ったのだ。

それがなくても親友に会うのは嬉しいのだけれど。
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