エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
心から愛してると。これからも側に居たいのだと。

それはとても勇気がいることだし、彼を困らせるだけかもしれない。

彼から少しでも澄夏と別れたい気持ちを感じたら別れを受け入れるつもりでいる。でももしこのまま夫婦関係を続けたいと言われたら。

そのときは、義両親をはじめとした周りの人に反対されても頑張りたいと思う。
静かな部屋で澄夏は夫の帰りを待ちわびていた。


翌朝。澄香はアラームよりも先に目を覚ました。

起きて待っているつもりがいつの間にかソファーで寝落ちしていたようだ。

起き上がり部屋を見回す。一哉が帰って来た気配はない。それでも僅かな期待を捨てきれず寝室に向かう。

彼のベッドは昨日ベッドメイキングしたときのまま、シワひとつない様子は一哉が眠らなかったのだと示していて、澄香は深く落胆した。

(結局、帰ってこなかったんだね)

スマートフォンを手にして着信を確認する。夫からの連絡は途絶えたまま。

無断外泊は結婚してから初めてだ。

ショックだけれど、こうなると心のどこかで予想していたのだろう。

仕方がない。帰って来なかったら諦めると決めたんだから。
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