エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
「本人にすればもう半年じゃなくてまだ半年なんだよ。お願いだからデリケートな問題にずけずけ口出しするなよ」

《随分失礼な言い方ね。私が無神経みたいじゃないの》

母が怒ったように言う。

「無神経とは言わないけど、はっきり言いすぎるんだよ。今みたいに澄夏にまくし立てるのはやめてくれ」

彼女は母と違い控えめで、相手の気持ちを気遣い言葉をのみ込むところがある。

《まくし立ててなんていないわよ。それにこの前少し話したけど、澄夏さんしっかりしていたわよ》

「この前って? なんの話をしたんだよ?」

澄夏は何も言っていなかった。

《聞いてない? 夫婦で会話していないの? あなたが無口なんだから澄夏さんの方から……》

「俺は無口じゃないし、夫婦のコミュニケーションは問題ないから。それより澄夏となにを話した?」

《なにって、岩倉先生からお父さんに連絡するように言ってって》

思わず舌打ちをしたくなった。

「どうしてそんなプレッシャーを与えるようなことを言うんだよ」

《だってお父さん心配しているのよ? 予定していた商業施設の件もだけど、あなたのことも》

「俺の?」
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