公爵の娘と墓守りの青年
避けられ、呻き声を上げて反転し、カイの方を向く。
そして、再び、突進する。

「カイさんっ!」

木に縋りついたまま、リフィーアは声を張り上げた。
カイはシャベルを前に構え、突進を受け止めた。
だが、呻き声を上げる者は何処からそんな力が出てくるのか、ぐいぐいとカイを後ろへ押していく。

「大丈夫、大丈夫。ちょっと重たいけど、心配しなくていいからね、リフィーアちゃん」

安心させるように後方にいるリフィーアに微笑し、カイは構えたままのシャベルを前に押し返す。
押し返され、呻き声を上げている者は尻餅をついた。ジタバタと手足を動かし、立ち上がるのに時間がかかっている間に、カイはシャベルを呻き声を上げている者の胸の前に金属の部分を当てた。
胸の前に当てたシャベルが白い光を放ち、呻き声を上げている者を包んだ。


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