全部欲しいのはワガママですか?~恋も仕事も結婚も~
「うれしい?」
「うん。感動してる」
男性からの花のプレゼントがこんなにうれしいのだと実感して、胸がジーンとした。
「ありがとう。花瓶を用意しなきゃね。綺麗なバラがしおれちゃう」
「郁海がよろこぶなら何度でも持ってくるよ」
バラに顔を近づけて、かぐわしい香りを楽しみ、いったんそれをテーブルの上に置いた。
次の瞬間、魁が私の腕を引き、自分の胸にすっぽりと収める。
彼の両手が私の背に回り、ギュッと抱きしめられている状況だと理解した途端、自動的に私の顔に熱が集まった。
「か、魁……?」
「ごめん。郁海がかわいすぎて、つい。いきなり抱きつくのはダメだよな」
魁はそう言って私から手を離したけれど、目の前は魁の筋肉質な広い胸板で。
こうなると、必然的にひとりの男性だと意識せざるをえない。
「適当に座ってて? ご飯の用意は出来てるから。バラを生けたらすぐにメイン料理を持って行くね」
「なんかテーブルの上に、すでにいろいろ準備されてるなぁ」
「うん。がんばったんだよ」
「うん。感動してる」
男性からの花のプレゼントがこんなにうれしいのだと実感して、胸がジーンとした。
「ありがとう。花瓶を用意しなきゃね。綺麗なバラがしおれちゃう」
「郁海がよろこぶなら何度でも持ってくるよ」
バラに顔を近づけて、かぐわしい香りを楽しみ、いったんそれをテーブルの上に置いた。
次の瞬間、魁が私の腕を引き、自分の胸にすっぽりと収める。
彼の両手が私の背に回り、ギュッと抱きしめられている状況だと理解した途端、自動的に私の顔に熱が集まった。
「か、魁……?」
「ごめん。郁海がかわいすぎて、つい。いきなり抱きつくのはダメだよな」
魁はそう言って私から手を離したけれど、目の前は魁の筋肉質な広い胸板で。
こうなると、必然的にひとりの男性だと意識せざるをえない。
「適当に座ってて? ご飯の用意は出来てるから。バラを生けたらすぐにメイン料理を持って行くね」
「なんかテーブルの上に、すでにいろいろ準備されてるなぁ」
「うん。がんばったんだよ」