全部欲しいのはワガママですか?~恋も仕事も結婚も~
「いやぁ、あっぱれ!! あんなふうに一刀両断するなんて! 見ていてスカッとしたわ」
酔った由華さんがキャッキャと笑いながらその女性に話しかけた。
せっかく収まったのに、今度は私たちが口撃の的になるのではと、私は瞬時に肝を冷やす。
「……どうも」
女性は上半身をひねってこちらを向き、口元を緩めながら短く返事をした。
よかった、気を悪くはしていないようだ。
「ねぇ、こっちに来て話さない? あ、私たちは下心はないから大丈夫よ! アハハ!」
「ちょっと、由華さん!」
自分で言って自分で笑いだす由華さんに、突然なにを言いだすのかとあきれてしまう。
私たちがナンパをしてどうするのだ。
「ごめんなさい。この人、酔ってるから」
ひとりが暴走して、もうひとりが止めに入る。
先ほどの男たちと同じだなと考えたら、なんだか私まで笑えてきた。デジャヴではないか。
由華さんはといえば「そんなに酔ってないよ~」と、酔っぱらいの常套句を口にしている。今夜は飲み過ぎだ。
「いいですよ。お姉さんたちなら楽しそう」
まさかの展開だった。
その女性は自分のグラスを持って、私たちのテーブル席へと移ってくる。
酔った由華さんがキャッキャと笑いながらその女性に話しかけた。
せっかく収まったのに、今度は私たちが口撃の的になるのではと、私は瞬時に肝を冷やす。
「……どうも」
女性は上半身をひねってこちらを向き、口元を緩めながら短く返事をした。
よかった、気を悪くはしていないようだ。
「ねぇ、こっちに来て話さない? あ、私たちは下心はないから大丈夫よ! アハハ!」
「ちょっと、由華さん!」
自分で言って自分で笑いだす由華さんに、突然なにを言いだすのかとあきれてしまう。
私たちがナンパをしてどうするのだ。
「ごめんなさい。この人、酔ってるから」
ひとりが暴走して、もうひとりが止めに入る。
先ほどの男たちと同じだなと考えたら、なんだか私まで笑えてきた。デジャヴではないか。
由華さんはといえば「そんなに酔ってないよ~」と、酔っぱらいの常套句を口にしている。今夜は飲み過ぎだ。
「いいですよ。お姉さんたちなら楽しそう」
まさかの展開だった。
その女性は自分のグラスを持って、私たちのテーブル席へと移ってくる。