一度は消えた恋ですが――冷徹御曹司は想い続けた花嫁に何度でも愛を放つ
招待客の中に、かつて小椋電子の副社長だった清水の姿も見える。
「お綺麗ですよ、紗羽さん」
「ホントに……可愛らしい花嫁さん」
三船と清水の妻は、白いハンカチを握りしめて紗羽の姿を見つめている。
嬉し涙が止まらないようだ。
清水と、息子の健も感慨深げだ。
今日は健の妻と二人の子も一緒だが、幼い子たちは花びらを振りまく役をさせてもらって大はしゃぎしている。
進行役のゆかりと山根が手順よく仕切っていたので人前式はスムーズに進んでいく。
ふたりは誓いの言葉を述べて、いよいよ指輪の交換だ。
「--紗羽を愛し、幸せにすることを誓います」
「誓います」
ハッキリと言葉を述べる匡と、心なしか涙声の紗羽の声が感動を呼ぶ。
ふたりは互いの指に、結婚指輪をはめた。
それを合図に、参列者からキスを求める声が上がる。