もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
動揺のせいか、アルドや団員たちと話す時の口調になっている。
シエルはベッドに腰を下ろしたまま、グランツを見つめてもう一度言った。
「私たちは恋人ではないのですか?」
「……いつから?」
「いつからでしょう? ええと、城に来る前だと思います」
「貴女の中で恋人は、どうなると成立する関係なんだ……」
「お互いに好き合っていると恋人になるのでは……? 私はグランツ様が好きなので、もうそうなったのかと──」
言いかけたシエルがはっと息を呑む。
そして、みるみるうちに表情を失くしていった。
「グランツ様はもう私をお好きではない……?」