もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
「いやそうじゃない、そうじゃないんだが」

 蒼白になったシエルを落ち着かせるように言うと、グランツは彼女の前に膝をついた。

「私は以前と変わらず貴女を愛している。この気持ちに応えたいと思ってくれた、ということでいいのか?」

「はい」

 シエルはうなずくと、自身の前に膝をついたグランツの首に腕を回して抱き着いた。

「お会いできない間、とても寂しかったです。もう会えなかったらと思ったら、本当に悲しくて。以前おっしゃいましたよね、好きになったらその時にわかるって。グランツ様のいない人生は考えたくありません。ずっと一緒にいてほしいです」

「あ、ああ、うん。……うん」

< 268 / 477 >

この作品をシェア

pagetop