もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
魔獣の協力と自身の魔力によって細々と生活していた彼女は、グランツと名乗った騎士を前にひどく困惑していた。
「私に名前はありません」
「名がない……?」
グランツの戸惑いを感じても、彼女にはほかに言えることがない。
「はい。ですから、お好きなように呼んでください」
言ってしまってから、彼女は失敗したと感じた。
(これでは、またこの人と会おうとしているみたいに聞こえるわね。求婚を断った以上、もう二度と会うことはないでしょうに……)
しばらくの沈黙の後、思案していたグランツが微笑する。
「では、貴女をシエルと呼ぼう。私が信じている女神の名だ」
「私に名前はありません」
「名がない……?」
グランツの戸惑いを感じても、彼女にはほかに言えることがない。
「はい。ですから、お好きなように呼んでください」
言ってしまってから、彼女は失敗したと感じた。
(これでは、またこの人と会おうとしているみたいに聞こえるわね。求婚を断った以上、もう二度と会うことはないでしょうに……)
しばらくの沈黙の後、思案していたグランツが微笑する。
「では、貴女をシエルと呼ぼう。私が信じている女神の名だ」