もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
 皮肉にもグランツの言葉が、シエルの心をラベーラから遠ざけた。

 グランツはシエルを気遣い、ラベーラが善人であればいいと自分の考えが誤っている可能性を提示した。

 しかしラベーラは、シエルに他者の命を奪うよう願った時も、魔女として追放する時も、自分の正当性を主張したのだ。

(ラベーラ様と過ごした時間のほうが長いのに、私はグランツ様を信じたいと思っている)

 彼の言動はどんな時でも思いやりに満ちている。

 シエルに見返りを求めず、ジャムを作っただけで喜んでくれたのもそうだ。

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