記憶喪失のお姫様は冒険者になりました
「……」
女の人は少し心が軽くなったのか気を失ってしまった。
私はそっと女の人を寝転がす。
そして一息付き、深く息を吸う。
大丈夫。
この人は必ず私が助けてみせる。
「ヒール!」
私は回復魔法"ヒール"を発動させた。
火傷があった皮膚は綺麗な肌になった。
「これで大丈夫です」
「お嬢ちゃん、すごいな!!」
「ここら辺で回復魔法を使えるやつはそうそういないぞ!しかもこんな高レベルの回復魔法を使えるなんてな!」
「あ、えっと…」
私は回復魔法を成功させると周りにはたくさんの人がいた。
いろんな人が同時に喋り、私は頭が追いつかなかった。
でも…私が使う回復魔法は高レベルなのか…。
それに回復魔法を使える人が少ないなんて…知らなかった。
でも私は回復魔法を使うことはあまりなかった。
クロさんは強い。
だから怪我をする時なんて滅多にない。
そんな時…。
「っ!!ウォーターポール!!」
私はウォーターポール…魔法の盾の呪文を唱えた。
< 21 / 132 >

この作品をシェア

pagetop