ブルー・ロマン・アイロニー
「バッカじゃないの?藤白、あんた鈍くさすぎでしょ」
へらりと笑ったわたしに吐き捨てるように、枝毛をむしっていた瑠衣ちゃんが言った。
どうでもいいような顔をしているけれど声のトーンはいつもより低い。
やっぱり、ナナちゃんがわたしに話しかけたことが面白くなかったんだ。
「ちょっと瑠衣ってば。なんで機嫌悪いの?あまり、怖がってるじゃん」
「は?あんた、あたしのことが怖いわけ?」
「う、ううん!怖くないよ…ぜんぜん、怖くない」
うそ。こんなふうに凄まれて怖くないほうがどうかしてる。
だけど正直に答えたら明日からわたしの居場所はなくなるだろう。
わたしだってわかってる。
瑠衣ちゃんとナナちゃんとつるんでいることが、自分の身の丈に合っていないことくらい。