ブルー・ロマン・アイロニー


「あのクソじじい、よけいなもん決めてくれやがったよな。おかげで俺たちアンドロイドまで三原則が適用されちまった」

「当たり前だと思うけど。だってそれがなかったらアンドロイドは人間に危害を及ぼすし。というかあなた、ほんとうに三原則がプログラムされてるわけ?」

「当たり前だろ。なんでだよ」

「だって、全然、わたしの命令を聞かないし」

「そりゃあお前……」


なぜか驚いたように目を見ひらいて。

すぐに、なにかおもしろいものを発見したようにアンドロイドは目を細めた。



「……ま、いいや。で、なんだっけ?俺がどういう目的で作られたのか、だったか?」


お前はどう思う?と訊かれる。

少し間をおいて、わからない、と小さく答えた。


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