【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「カリーネ、貴様。俺を裏切ったのか? 俺というものがありながら」

 そもそも裏切るも何もない。あの婚約は二年前に終わっているのだから。

「私とヘルムート様の間には、一切何の関係もないはずですが」

「私のカリーネに向かって、馴れ馴れしく名を呼ぶのをやめていただきたいな」
 ラーシュも目を細めた。

「くっ……。か、帰る。なんなんだ、この魔導具認証委員会という奴らは。ストレーム国は寄ってたかって俺を馬鹿にしているのか」

 ラーシュが口角をあげる。
「どうぞ、お帰りください。ですが、その扉を出た瞬間。我が国の騎士団たちがあなたから話を聞くために、すぐさま拘束するとは思いますがね」

 両手を握りしめたヘルムートは「くそったれが」と一言、吐き捨てる。

 その後、ラーシュの言葉通り、ヘルムートはストレーム国の騎士団たちにその身柄を拘束された。理由は、ラベルゴ商会とアルギナ代理店の繋がりからの、工場、工房荒らしについて。黒幕はヘルムートとラベルゴ商会代表のグレアムであるという目星はついていたのだが、証拠を確実なものとするために、わざと泳がせていた部分もあった。
 さらに、ヘルムートは偽物の部品を売ったことによる偽造販売についても追及される。そのようなことを行ったのは、言うまでもなく金儲けのためだ。

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