【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
 それから数か月後。
 ストレーム国の魔導具認証制度は魔導具界に浸透し、今では認証マークの貼られた魔導具しか販売できなくなっていた。購入する側も、そのマークがあるかどうかを確認してから買う、ということも習慣化されている。また、他国もこのストレーム国の認証制度を取り入れたいという動きになっていた。

 カリーネは二年間の魔導具養成学校の過程を終えた。一応、卒業という形になり本来であればホルヴィストに戻る予定ではあったのだが――。

「あぁ、カリーネ。素敵だわ」
 今にも泣き出しそうな程、その瞳を潤わせていたのはカリーネの母親であるロード伯夫人。
「本当に。素敵な人と出会えてよかったわね」
「あぶぶぶぶっ……」
 姉のリアーナの腕の中には、着飾った赤ん坊が抱かれていた。

「ところで、お父さまは?」

「カリーネが嫁ぐことになって、悲しんでいるのよ。今、あの人が励ましているから」
 リネーアが赤ん坊をあやしながら答えた。あの人、というのはフランのことだろう。

「だけどね。バージンロードをカリーネと共に歩くのはあの人の役目なのに」
 母親が口にするあの人とは、もちろん父親であるロード伯のことなのだが。

「カリーネ。私たちは先に向こうへ行っているわ。本当に、おめでとう」
「あぶっ」

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