【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「え、意味? あ、はあ。まあ。ようするに、婚約解消しろっていう話ですよね?」
 そこでカリーネはその書類を父親に手渡した。

「あ、わかってたんだ」
 リネーアが呟き、ほっと安心したようにお茶を飲む。

「あなた。これは一体どういうことなの?」
 恐らくこの五人の中で、一番怒っているのはこの母親だろう。

「どうもこうも。この書類の通りだろうな。ヘルムート殿とカリーネの婚約はなかったことにされた、と」

「そんな、一方的過ぎるでしょう? なんとか申し入れできないの?」

「お母さま、お母さま。そのようにカリカリされていては、小皺が増えますよ。申し入れも何も。私にはヘルムート様に伝えるような希望はありませんから」

「カリーネ。あなた。この婚約解消を黙って受け入れるとでもいうの?」

「相手がそれを望んでいらっしゃるのですよね。てことは、このまま婚約を続け、結婚をしたとしても、私の未来はお先真っ暗ではありませんか」

「だけど」

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