【コミカライズ】【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
 回路図が書き上がれば、今度は故障した場所を突き止めていく。起動しないというのであれば原因は起動回路にあるはず。じっと回路図を見つめて、気付く。
 起動回路を起動するためには、少しだけ魔力を溜めておく(ちく)魔力器という部品が使われるのが一般的だ。この蓄魔力器には、魔導具に必要な魔力を蓄えたり放出したりする機能がある。起動ボタンを押した瞬間、この蓄魔力器に瞬間的に魔力が蓄えられる。一定量まで魔力が蓄えられた後、一気にそれを放出することで、魔導具全体に魔力を送り込むことができるのだ。
 だが、起動ボタンを押して魔導具がうんともすんとも言わない、ということはこの蓄魔力器がうまく動作していない、ということになる。
 この回路規模から察するに、蓄魔力器に蓄えることのできる魔力の大きさは八百マジー前後欲しいところ。つまり、蓄魔力器の大きさとして、八百マジーが要求される。
 魔導回路からこの蓄魔力器だけを取り外すためには魔導(こて)と呼ばれる精密機器を使用する。この鏝を取り外したい部品に当て、少し魔力を加えることで魔導回路の接合部分が溶け出して、ポロリと部品を外すことができる。

 カリーネは取り外した蓄魔力器をじっと見つめた。この蓄魔力器を取り扱っている商会もある程度決まっているし、ロゴを見ればどこの商会で扱っているのかもわかる、のだが。
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