婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
自分の容姿が異性の興味を惹きつけてしまい、それが元でジュリエットとの仲も最悪なものだった。
令嬢達からは次々と嫌われていき、唯一の友人でもあるアイカにもこう言われていた。

「貴女は何も言わない方がいいわ」
「自分から近付いたら、もっと嫌われるわよ?」
「下手に刺激したらトラブルになるかもしれないわ」

利用しようと近付いて来る令嬢も居たけれど、話せる事が嬉しくて仲良くしようとするけれど、結局は理由も分からないまま去っていく。
だんだんと令嬢達の友人を作るのを諦めるようになっていった。
それに彼女にモイセス様の事を相談しても……。

「貴女にモイセス様は無理じゃないかしら……?勿論、ルビーの事を思って言っているのよ」
「相手の迷惑になってしまうわ。そういう所はしっかりと配慮しなくちゃ……ね?」

そう言われ続けて、次第にアイカの言う通りではないかと思っていた。

高望みしている事は分かっていた。
それでもモイセスの姿を見る度に心に火が灯る。

今までは自分の想いに蓋をしたまま去ろうと思っていた。
けれど頑張ってジュリエットに振り向いてもらおうと奮闘しているベルジェを見ていると、気持ちを抑えられなくなっていく。

(…………わたくしは、本当にこのままでいいの?)
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