婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「えー……でもあのベルジェが尻餅付くなんて、今日は本当に来た甲斐があったなぁ」

「………恋愛面がこんなに不器用だったなんて知りませんでしたわ」

「ジュリエット、ベルジェ殿下……良かった」


リロイとキャロラインは初めてみるベルジェの一面に驚き、ルビーはベルジェの奮闘に手を合わせて喜んだ。
意味が分からないまま佇むモイセスと、必死にリロイとキャロラインの口を塞ごうとするベルジェを見ながら、モイセスと目を合わせて首を傾げた。

このまま立ち話も良くないと思っていたが、侍女達もチラチラと窺うように此方を見ている。


「あの……皆様、折角ですしお茶でもいかがでしょうか?」

「あ、あぁ……」

「でも……お姉様とベルジェ殿下はいつものように二人きりになりますか?」

「え…………?」

「…………へ?」

「!?」

「ブッ!!アハハハーー!!」

「えっと、お姉様をパーティーのお誘いに来たのでしょう?皆の前では誘いづらいのかと……」

「あ、いや……違うんだ」

「違うんですか?」

「そのッ!あの……そうなんだけど、少し違うというか……」
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