婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
(キャロライン王女、なんか無理してない……?)

必死に叫び続ける姿を見て、そう思った。
だから敢えて平然と対応をしていた。
言葉を発する度に「こんな事を言いたくない」「本当はこんな事は思ってない」と訴えかけているような気がしたのだ。

しかしキャロライン自身、この状況を望んでいるとは思えなかった。
我儘王女として振る舞う事に、一体何の利点があるのだろうか。

けれど先程のキャロラインの反応を見る限り、言葉を発する度に後悔はしているようだ。
どう接すればいいか分かっている筈なのに、この態度を続けている。

物語のキャロラインの退場方法はジュリエットよりも地味なものだった。
リロイに見捨てられて、色々な人達に拒絶された事により部屋に閉じこもったまま出てこなくなってしまうのだ。
ジュリエットよりは救いがありそうではあるが、精神的には辛いものがある。


「……っ、なによ!もうッ」


いつもとは違う反応を気にしてか、キャロライン自身もどうすればいいか分からないようだ。

普通こんな事を言われ続ければ適当に受け流して「もういいや」と引いてしまう所だろう。
恐らくこういう態度を取り続けたせいで、周りから人が居なくなっていったに違いない。


「変えませんか?」

「え…………?」
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