婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「あの……リロイ様、ベルジェ殿下」

「……?」

「当日、別々の馬車で行きませんか?」

「……!」

「ジュリエット嬢……それって」

「お店は同じですし。その……どんなドレスにしようかキャロライン王女殿下に相談したくて」


二人はその言葉に驚いているようだったがベルジェはとても嬉しそうに頷いた。
兄としてやはり妹を心配しているのだろう。


「ジュリエット嬢、ありがとう……!」

「お兄様ッ、今すぐお黙りになって!!」

「痛ッ、キャロライン……!やめてくれっ」


バシバシと音立ててベルジェの肩を叩くキャロライン。
しかしリロイだけは難しい顔をしている。


「リロイ様……?」

「……………ありがとう」


リロイは俯いた後、何かを呟くと背を向けてヒラヒラと手を振った。

(いいって事だよね?)

よく分からないままではあるが、その後リロイはずっと機嫌が良さそうに笑みを浮かべていた。


ーーー当日


城で待ち合わせをしてから、わざわざ別々の馬車に乗る為に移動していた。
これで来なかったら仕方ないと思っていたのだが、キャロラインは渋々後ろから付いてくる。
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