婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「…………恋っていいですね」

「へッーーーー!?」


声が裏返ったベルジェを見ると彼は何故かソワソワとしている。
頭にハテナを浮かべつつ、ずっと言いたかった事を口にした。


「ルビーお姉様の事、ありがとうございます」

「な、何を!!?」

「ベルジェ殿下に相談に乗って貰っていたと、そう聞きました。本当はモイセス様をお慕いしていたと……お姉様から直接聞いたのです」

「そ、そうなのだな」

「ベルジェ殿下はやっぱり優しいですね。何度も屋敷に足を運んでくれたのはお姉様の為ですよね?」

「ぁ……」

「ありがとうございます」

「…………っ」


難しい顔をしているベルジェは、いつものように何かを話そうとして口を閉じてしまう。
気まずい沈黙が訪れて、何か話題を探しているとキャロラインがこちらに向かって小さく手を振った。
それを見て同じように手を振り返す。

そんな時、ベルジェは重たい口を開いた。
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