婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「ジュリエット嬢、こちらこそキャロラインの事……本当にありがとう」

「え……?」

「父上と母上も、ジュリエット嬢にとても感謝しているんだ」

「私に、ですか……?」

「ああ……食事の時に半分以上はジュリエット嬢の話題なんだ。君の事が大好きで、いつも話しているから父上と母上も君のお陰でキャロラインが変わったんだって思っている」


そう言ってベルジェはとても嬉しそうに笑った。
ツンとした口調は変わらないが、キャロラインの変化は目覚ましいものがあった。
それと同時にリロイの態度も柔らかくなり、二人はどんどんといい方向に向かっているような気がした。

あの激しく言い争いをしている姿から一転、意外にもリロイとキャロラインは順調に仲を深めている。
今も向き合って手を握りながら話している。
まるで花が開くような満面の笑みは見ている此方が幸せになる程だ。


「それはキャロラインが自分で頑張ったんですよ」

「いいや。ドレスを買いに行った時からキャロラインは憑き物が落ちたように明るくなった。もっと早くお礼を言うべきだったんだが…………すまない」

「役に立てたのなら何よりです」

「最近……リロイも嬉しそうなんだ」

「良かったです」


そんな時、ふと気になってベルジェに問いかける。


「ベルジェ殿下は恋をしているんですか?」
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