婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
そう言った瞬間、パァッと雰囲気が明るくなり、瞳を輝かせたベルジェは今まで見たことがない程に嬉しそうに語っていた。


「あぁ、彼女は本当に楽しい人なんだ!話す度に以前よりも、ずっとずっと好きになる……!」

「……そうなんですね」

「俺には勿体無いくらい可愛くて、思いやりがあって、優しくて……それに気配りも出来るんだ。普通は躊躇するような事も、自分から進んで手を伸ばしてくれて……沢山助けられた。そんな彼女を心から尊敬しているよ」


ベルジェの熱量に驚いていた。
本当にその女性の事が好きなのだろう。
でも何故か体が重たくなっていくような気がした。
もうやめた方がいい、そう思うのに口が勝手に動いてしまう。


「ベルジェ殿下は、どうしてその方に想いを告げないのですか?」

「……!!」


先程の嬉しそうな表情とは違って、ベルジェの表情は暗くなる。
ベルジェが告白して断る令嬢など居ないのではないかと考えていると……。


「俺は…………彼女に嫌われているんだ」

「嫌われている……?」

「あぁ、それに彼女のタイプに全く当てはまらなくて……」


完璧王子と呼ばれているベルジェが好みから外れるてなると考えられる事は一つだけだろう。
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