婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「やはり……面倒だったりするのだろうか」

「!!」


ベルジェの言葉に色々な意味が含まれているように思った。
それは『王太子』という立場故のものだろう。
そう考えると、ベルジェが簡単に踏み出せない理由も分かってしまった。
優しいベルジェの事だ。
相手に迷惑を掛けたくないという思いが強いのかもしれない。


「ベルジェ殿下は……どうしたいのですか?」

「え……?」

「勿論、相手の気持ちは大切ですけど、まずベルジェ殿下自身がどうしたいのか…………それから相手の方に確認するのはどうでしょうか?」

「…………」

「始まる前から諦めるのは勿体ないような気がします」


我ながら良い回答ではないだろうか。
ベルジェその言葉を聞いて目を丸くしている。
それに立ち止まって悩んでいるだけでは何も解決せずに苦しいだけだ。


「自分の、気持ち……」

「はい」

「俺は……っ!俺はジュリエット嬢に伝えたい事がッ!」


そんな時だった。
< 149 / 229 >

この作品をシェア

pagetop