婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
そう言ってアイカは背を向けた。
アイカが去った後、その場で大きく深呼吸した。

しかしその後のアイカの暗躍によってパーティーに波乱が起こるとも知らずに、自らを落ち着かせるようにハーブティーをゴクリと飲み込んだのだった。


ーーーー数日後。


あれからアイカは屋敷を訪れる事もなく、ベルジェ達と顔を合わせる事もなかった。
ただ何かを仕掛けてくるのではと思い、ルビーにアイカとあった出来事を話すと彼女は大きなショックを受けているようだった。


「まさか、アイカ様が……」


そうは言っていたものの、どこか腑に落ちる部分があったのだろう。


「ジュリエット、あのね」

「え……?」

「わたくしね……いいえ、ずっと分かっていたの。本当は……っ!」

「ルビーお姉様」

「アイカ様は……わたくしの事を好いていないって」


そう言ったルビーは震える手を胸元で押さえた。
やはりルビーも何らかの違和感は感じていたようだ。

そんな話をしていると「最近、全然ベルジェが構ってくれない~」と、リロイが不満そうに屋敷を訪ねてきた。
すっかり父や母に取り入ったリロイはカイネラ邸で大歓迎を受けている。
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