婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
結局、アイカの言葉が嘘ではないかと推察したものの、ハッキリと明言しなかったので本当かどうかは分からない。
所々違和感は感じていたし、嘘だとも思ったが、普通に考えて余程自信がない限り、あんな風に言い切ることは出来ないだろう。
もしかして、二人でじれじれな片想いでも楽しんでいると思っていたのだが……。


「それはあり得ないかな」

「わたくしはベルジェ殿下から直接聞いたけれど、間違いなくアイカ様ではないわ」


二人の言葉に首を捻る。
何故こんなにも堂々とバレる嘘を吐いたのか……以前のジュリエットはルビーを嫌い、リロイと関わりがなかった。
それを見越しての事だろうか。

(あの様子だとベルジェ殿下に直接聞いても照れて答えてくれないだろうし……)


「結局、ベルジェ殿下の好きな人って誰なんだろう」

「それは……」

「…………えっと」


そして二人共、答えを濁した事で、ずっと気になっていた事を口にする。


「今回のパーティーだって、その方を差し置いて私が一緒に参加してもいいのでしょうか?」

「…………」

「ベルジェ殿下だって、勘違いされたら困るだろうし……」
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