婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「ルビーも気にしていたわ。貴方の事を……」

「本当か!?」

「えぇ、本当よ。ルビーの一番の友人はだぁれ?」

「……どうすればいい!?どうすれば今までのように戻れるんだ!?」


マルクルスは勢いよく顔を上げた。
にっこりと笑みを浮かべると足元に縋るように近づいて来る彼に触れられないように一歩二歩と後退する。

(……お前のようなクズがわたくしに触らないでよ)

この男を利用してジュリエットを排除してから、ベルジェを手に入れる。
本性を見られたからには、跡形もなく消えてもらわなければならない。


「…………貴方のモノにしてしまいなさい」

「え……?」

「少し強引くらいな方がジュリエットも素直になれるんじゃないかしら?」

「そ、そんな事をしたら……またッ」

「あら、わたくしの言葉を信じないの?確信を得てからここに来たのに」

「!!」


(これが終わればお前も用済みよ……マルクルス。ジュリエット共々、表舞台から消えなさい)

ジュリエットとマルクルスを二人きりにする。
その間、ジュリエットの代わりにベルジェと共に過ごす。
ジュリエットはマルクルスを拒絶するが、マルクルスは必死に縋り付くだろう。
そこで……二度と表に顔を出せないように傷モノにしてしまえばいい。

(そんな女が殿下の隣に立つなんて相応しくない……そうでしょう?)

マルクルスに作戦を伝え、出入りしている事がバレないようにフードを被りながら邸を後にした。




(アイカside end)
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