婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
皆が心の中で「分かっているんだ……」と突っ込みを入れつつ、ベルジェはフラリとよろけながら顔を上げた。
回らない呂律、真っ赤になった頬、フラフラと覚束ない足取り……これは明らかに。
「…………酔ってますか?」
「……あぁ、そうなんだ」
珍しく取り乱しているベルジェを押さえながら、モイセスが事情を説明してくれた。
どうやらずっとベルジェが忙しくしていた理由は、リラ帝国からお忍びでやって来ていた皇太子の相手をしていたからだそうだ。
その皇太子が自分と真逆の性格をしているベルジェを大層気に入っており、今回は友人として遊びに来たいと言ったことで、実現した外交。
そして恋愛や結婚の話になり、流れで皇太子に恋愛相談をしていたらしい。
「もっと積極的になれ!ベルジェ!」と励ましてくれたそうだ。
しかし今日になり「パーティーで上手くエスコート出来るだろうか」と緊張から壁の端でウジウジと悩んでいるところを見た皇太子は「リラ帝国ではコレを飲めば全て解決だ!緊張など、すっ飛ぶぞ!」と、言って取り出した真っ黒な瓶。
その好意を無碍にすることは出来ずに口にするも、その中身はリラ帝国名産の度数が強い酒だった。
完璧王子であるベルジェにも弱点がある。
成人しているがベルジェは積極的にアルコールを口にしない。
その理由は『実は酔うと手が付けられなくなるから』だと、モイセスが申し訳なさそうに言った。
「今日はコレでバッチリだ」と言われて大量に口にした結果、この状態なのだそうだ。
回らない呂律、真っ赤になった頬、フラフラと覚束ない足取り……これは明らかに。
「…………酔ってますか?」
「……あぁ、そうなんだ」
珍しく取り乱しているベルジェを押さえながら、モイセスが事情を説明してくれた。
どうやらずっとベルジェが忙しくしていた理由は、リラ帝国からお忍びでやって来ていた皇太子の相手をしていたからだそうだ。
その皇太子が自分と真逆の性格をしているベルジェを大層気に入っており、今回は友人として遊びに来たいと言ったことで、実現した外交。
そして恋愛や結婚の話になり、流れで皇太子に恋愛相談をしていたらしい。
「もっと積極的になれ!ベルジェ!」と励ましてくれたそうだ。
しかし今日になり「パーティーで上手くエスコート出来るだろうか」と緊張から壁の端でウジウジと悩んでいるところを見た皇太子は「リラ帝国ではコレを飲めば全て解決だ!緊張など、すっ飛ぶぞ!」と、言って取り出した真っ黒な瓶。
その好意を無碍にすることは出来ずに口にするも、その中身はリラ帝国名産の度数が強い酒だった。
完璧王子であるベルジェにも弱点がある。
成人しているがベルジェは積極的にアルコールを口にしない。
その理由は『実は酔うと手が付けられなくなるから』だと、モイセスが申し訳なさそうに言った。
「今日はコレでバッチリだ」と言われて大量に口にした結果、この状態なのだそうだ。